こんにちは
発毛技能士の江頭です。
髪質は人によって様々。
サラサラストレートの人、癖毛になってウェーブがかかっている人、その人それぞれの特徴が出てくるものです。
そんな髪質を表す言葉の一つに「猫っ毛」というものがあります。
この猫っ毛とはどのようなものなのか。
なんとなく柔らかそうな髪質とか髪質自体に特徴のあるものというのはわかるでしょう。
そこで、今回は具体的にはどのような髪質なのか、特徴はどのようなものなのかをお話ししていきます。
そもそも猫っ毛ってどんな髪質?
まずは、猫っ毛とはどのような髪質のことを意味する用語なのか、そこから調べていきましょう。癖毛と猫っ毛は同じように見えるのですが、どうやら違うものとしてとらえる必要があるようです。
→猫っ毛のについて
猫っ毛とは髪の毛が細い猫の毛のようになっている状態のことです。
細くてコシやハリが少ない柔らかい髪質のことになります。
どのラインが猫っ毛なのか、太さおよそ0.5~0.6mmよりも細いような髪質になっていると猫っ毛という範囲になるようです。
→癖毛と猫っ毛は違う
先ほど猫っ毛の定義とは何かというお話をさせていただきましたが、猫っ毛とは猫のように細い毛質になってしまってコシやハリが少なくなっている髪質のことを指します。
これに対して、癖毛というのは毛穴の毛根から曲がってしまっているために髪の毛が自然と曲がってしまう髪の毛になってしまうことです。
根本から曲がっているため、髪の毛が短ければそこまで気にならないのですが、長いとカールしてしまうので癖が強く出てしまうようになります。こちらは髪の毛が太いケースもあります。
元々、日本人は太く毛硬い髪の毛、ハリやコシがある髪質ですので、ある程度しっかりしたヘアケアをしている人は猫っ毛になることは少なく、その比率も少なめと言われています。
→もっと詳しく説明すると
猫っ毛についてもっと化学的なアプローチをするとコルテックスが体質的に少ない人は猫っ毛になりやすいと言えるでしょう。
髪の毛は基本的に外側にある髪のツヤや触った時の感触に影響を与えるキューティクル、線維状のたんぱく質でできており髪の柔軟性や太さに直結するコルテックス、いわゆる髪の毛の芯の部分に該当しているメデュラの3層構造です。
このうちメデュラとキューティクルの太さや大きさを変えることはほとんどできず、この二つの太さはほかの人たちとも差ができにくいのです。
コルテックスがどの程度存在しているのかで太さが決まる。
このコルテックスは髪の毛の9割を占める部分なのですが、遺伝や環境に大きく依存する部分でもありますので、このコルテックスが多く生まれた人は髪の毛が太くなり、少ない人はどうしても猫っ毛気味になります。
→猫っ毛にいつなったのか
猫っ毛は猫っ毛でデメリットもありますが、その分メリットもあります。
しかし、この猫っ毛になってしまったタイミング次第ではまずい状況になっている可能性があります。
→元から細い人ならOK
髪の毛の総量というのは生まれたときにほぼ決まってます。
それは毛根の数で決まってしまいます。
子供の頃から猫っ毛に悩まされている人はだいたい20歳ぐらいになるとその悩みからも解放される確率が上がります。
それは、14~24歳は髪の毛が太くなる時期と言われていて、髪の毛の細さが原因の猫っ毛から解放される可能性があるからなのです。
→問題があるのは後天的に猫っ毛になった人
逆に問題があるのは、ある程度大人になってから猫っ毛になってしまったという方々です。
その方たちは後天的に髪の毛が細くなったということになりますので、頭皮が透けて見える等のトラブルが発生するようになるでしょう。
つまり、後天的に猫っ毛になってしまったという人は何らかの髪の毛トラブルが発生している可能性があります。
「髪型を整えるためにボリュームアップが必要になってしまった」とか「今までと違って仕上がりがうまくいかない」とか「ヘアスタイルがなんかうまくいかなくなった」という方は気をつけた方がいいでしょう。
→後天的に猫っ毛になってしまった人へ
後天的に猫っ毛になってしまった人は、髪の毛が細くなってしまったということを意味しておりますので、このまま放置するのは避けて頂きたいです。
そのため、暫定的な対策と恒久的な対策を講じる必要があります。
→猫っ毛の弱点を把握すること
子供の頃から猫っ毛という方はある程度自分の髪質ゆえの弱点などを理解しているでしょう。
しかし後天的になってしまった方たちはそれらの弱点も知りません。
なので、猫っ毛から脱出するまではどのような髪型にすればいいのか等も把握すると良いですね。
ロングヘアも可能ですが、トップの毛が長すぎると髪の重みでつぶれますのであまり推奨されていません。
→髪型が定まらない人へ
どうしてもその髪質がいやでパーマをかけたいという人もいるかもしれませんが、デジタルパーマのような強い矯正力があるものもあまりおすすめできません。
もともとデジタルパーマが向いているのは剛毛タイプの方々といわれており、髪の毛が細い猫っ毛の人がやるのは強すぎるという意見が多く、推奨されていないようです。
このようにいろんなところで制限や自重を求められる髪質になってしまいますので、ピンやゴムを使って髪の毛を整えるという方法も使ってください。
→髪の毛へのダメージに注意
無理矢理髪型をセットするためにワックスやドライヤーを使いすぎると、髪のダメージが蓄積されていってしまい、髪の毛トラブルが多くなるので、ポイントだけ理解してあまりいじらないで済む方法をとりましょう。
長いと感じたらカットしてしまうのも手。
短い方が簡単ヘアアレンジで済みますので、後天的に猫っ毛になってしまった方はこれ以上髪の毛に負担にならないような対策を考えて髪型を選びましょう。
→髪の毛が絡みやすいので要注意
元からある程度短い髪型を選択している人ならそこまで気にする必要は無いのですが、長い髪型をしている人は絡まる確率が上がってしまっています。
ちょっとでも強い風が吹いて髪の毛が舞い上がると絡まるようになってしまい、髪の毛同士の摩擦が生じて痛みやすい状況が加速します。
細くなってしまった髪の毛に摩擦が発生すると切れやすくもなってしまうのです。
→後天的な猫っ毛になってしまう原因について
生まれた時から猫っ毛であるという人は、そこまで悲観する必要は無いでしょう。
しかし気をつける必要があるのは、もともとある程度の太さが合ったのに猫っ毛となってしまった方たちです。
このような方たちはそこまで量も多くないのに細くなっているということなので、頭皮が透けて見えるようになります。
→AGAの可能性あり
猫っ毛は男性でも発生する可能性のある髪質ですが、後天的に猫っ毛になってしまったという人はAGAの可能性があります。
AGAとは男性型脱毛症のことで一度発症してしまった場合、本格的な治療を施さない限り止まることはほとんど無いと言われています。
AGAについて
このAGAの仕組みを簡単に説明すると、男性ホルモンのテストステロンが5αリダクターゼという酵素によってジヒドロテストステロン(DHT)と呼ばれる非常に強い脱毛作用を促すホルモンを作り出してしまうことが原因となっております。
もちろん、このジヒドロテストステロンは人間の体で必要な機能をもたらしてくれる一面もあるのですが、頭部に大量発生してしまった場合はヘアサイクルを大きく乱して細い髪の毛を大量発生させ、最終的にはハゲになるという原因となってしまいます。
ヘアサイクルが乱れて薄毛に
AGAになると、ヘアサイクル(毛周期)の成長期→退行期→休止期→脱毛→成長期というサイクルの成長期が通常の2~6年から一気に短くなるので、まともに育てなくなります。
このまともに育てなくなるという状況の一つが髪の毛が細くなって猫っ毛になるということです。
→女性もAGAの可能性はある
基本的にAGAは男性ホルモンのテストステロンが起因するので、男性ホルモンそのものの量が女性ホルモンに比べて圧倒的に少ない女性は発症する確率が男性よりも圧倒的に低いです。
しかし、女性であってもこのジヒドロテストステロンが暴れ出してしまう可能性はあります。
その最大の理由が女性ホルモンの現象です。
女性ホルモンの分泌は女性では必ずある程度は分泌されるのですが、女性も加齢及び老化が進むことで次第と女性ホルモン分泌量が低下していってしまいます。
最も少なくなるポイントは閉経時です。
女性はある年齢になると生理がこなくなる閉経が発生するのですが、このタイミングから一気に女性ホルモン分泌量が減ります。
それと同時に女性版のAGAが発症する可能性も一気に高まります。
女性の場合は女性男性型脱毛症(FAGA)と呼びます。
→髪の毛に必要な栄養バランスが足りていない
AGA以外の可能性として大きいのはこの栄養バランス。
AGAになってしまった人は局所的に猫っ毛が発生しますが、全体的に髪の毛が細くなってしまったという人は髪の毛に必要な栄養素が足りていないと考えた方がいいです。
女性の方は元々AGAにはなりにくいので、女性で髪の毛が後天的に猫っ毛になった場合はこちらが最有力な原因となります。
この栄養不足は無茶なダイエットをしてしまった人がよく発生するので気をつけてください。
栄養不足になってしまった人間は、体にとって必要になる栄養素を生きるために重要な部分に分配するようになるので、髪の毛は後回しになります。
ダイエットをした結果、髪の毛が細くなってしまったという方は、髪の毛に必要な栄養素を補給してください。
具体的には、ビタミン・タンパク質・亜鉛といった栄養素です。
→頭皮ケア及び髪の毛のケア不足
髪の毛や頭皮はしっかりとケアをしないと簡単に荒れます。
トリートメントを頭皮につけてしまっている人は頭皮が荒れる原因にもなりますので、髪の毛にのみつけるようにしてください。
逆にシャンプーは髪の毛の根元、つまり頭皮を重点的に洗いましょう。
ヘアカラーやパーマなどをして髪を傷めるのは論外ですので注意しましょう。
→生活習慣の乱れ
生活習慣の乱れが、髪質に影響を与えるのは事実です。
たとえば、睡眠時間が常に不足している人や睡眠の質が常に悪い人が当てはまります。
睡眠時間が不足している人は日中の疲れを修復することもできなくなってしまいますし、体に必要な栄養素を体中に行き渡らせることもできなくなってしまうので、睡眠時間は必ず確保しましょう。
→睡眠の質を低下させてしまう行為に注意
また、寝る直前までパソコンやスマホをいじっているという人は画面から発せられるブルーライトを浴び続けるということになりますので、覚醒状態が長引き睡眠の質が一気に低下します。
髪の毛や筋肉の成長に不可欠な成長ホルモン分泌量は、最初の睡眠がどれだけしっかりと確保されていたのかに左右されますので、睡眠の質の低下はかなり大きいのです。
逆に睡眠の質が上がる効果のあるホットミルクを飲むとか、ゆったりとお風呂に入るという行為はプラスに働いてくれます。
睡眠の質を高めてゆったり休むことが、髪質メンテナンスに関係があり重要なことであるということです。
→後天的に猫っ毛になった人は要注意!
先天的に猫っ毛であるという人は猫っ毛ならではの悩みがあるでしょう。
しかし後天的に猫っ毛になってしまったという人は要注意です。
特に、前髪や頭頂部のみ猫っ毛になってしまったという人は、AGAの可能性もありますので、気をつけるようにしましょう。
後天的に髪質が変わって猫っ毛になってしまったという方は髪の毛が細くなってしまったというサインですので、しっかりと生活習慣を見直し睡眠の質改善法を実施して自分の髪質を取り戻す努力をしてくださいね。
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